あんなに 刻んだはずの記憶が

日に日に薄れていく

好きなものが出来たよ

毎日忙しいよ

仕事してるよ

 

でもどこか寂しい

 

生きるってほとんどが辛い

最近は必要なかった刃物が

昨日からリュックの中だ

 

輪ゴムを結んでおいて

やりたくなったら引っ張って弾くといいと教えてもらった

 

これが とてもよく効く

 

好きな人は憎い

手に入れられないなら触れたくない

変わらない

元気ですか?

 

私は何とか仕事を続けています

もうすぐ半年になります

出来れば続けていきたいけれど

どうなるかわからない不安は

ずっとつきまとったままです

 

だけど私には

貴方の幸せを願う強さがあるから

きっと大丈夫だと思えています

 

今でも

思い出さない日はありません

 

貴方にそんな

支えになるものやひとはあるかしら

あればいいな

それが一番よ

 

生い立ちも憎しみも悲しみも治療も償いも

包んでくれるものがあるとしたら

それはきっと

嫌がっていた優しさの中にあるかもしれない

 

急に寒くなってきたからね

 

風邪に気をつけて

一年

あれからもう一年経つんですね

 

一年、よく名前を聞かずに済んだと思います

 

これは二年、三年、十年、生涯変わることはない不安だと思います

 

一年はとても苦しかっただろうと想像していますが、

苦しみは生涯消えることはないでしょう

 

反省してるから、とかいう言葉では

片付けられない事柄なのでしょう

 

裁判官の言葉を

「冷たい」など批判している声もありましたが、

 

あれほど痛く優しい言葉を

私はかつて感じたことはありません

 

同じような性癖を持っている人なら誰でも

罪を犯すわけではない

それでもどうして自分はその行動を選んでしまったのか

 

罪人であるので当然

責める意味が全くなかった訳ではないと思います

 

けれど

一番言いたかったのは

何故 自分はその行動を選んでしまったのか

 

という部分だと思うのです

 

それを考えないと

また繰り返してしまう

 

というようなことも言われていたと思いますが

私もそう思いました

 

辛かったんだから仕方ない

あなたは悪くない

 

今でも溢れているそんな言葉の方が

よっぽど残酷だと思います

 

「本当は良い人なの」

 

その言葉の「本当」って 何なんだろう

「嘘」はどの部分ですか?

 

私は 本当は良い人である彼を好きなのではありません

 

耐えなければならない

越えてはいけない一線を越えてしまう

良い人でもない

どうしようもない

そんな彼が好きです

 

人は 辛すぎると笑ってしまう

壁を越えて破滅を持つことで

自分を保つ気持ちは想像がつく

 

彼が何とか保っていた理性が

母親の死で壊れたのだろうとも思う

 

けれど それがきっかけになっていたとしても

仕方なかった理由にはならない

 

赦してしまうことは

彼を見捨てることになる

 

私はそう思っています

後ろ姿

今日も貴方の姿を考える。

 

最近表情はあまり出てこなくて

いつもやっぱり後ろ姿

 

私は、最後の最後まで迷っていました

東京まで行くことを

見られたくない姿であることは当然で

それを臨みに行くのは

見世物の助けをすることで

 

だから

その日は遠い場所から穏やかに

駄菓子でも食べながら祈っていようと

 

けれど

最後の日のひとつ前の公判

つまりは被告人質問があった日

語られた内容はほぼ知っていたことで

情状酌量の為ですから

少しは操作されているのであろうことも

わかっていましたが

 

全てをわかっていたつもりでも

彼の口から語られた

知らなかったこと

遺書の話や

今まで笑って話していた生い立ち

全て本当は辛かったんだと改めて語られた時

 

私はとても苦しく

その時まで夢見ていた貴方の、もう一度戻って来るという姿

完全に諦めてしまいました

諦めたというよりは

そんな次元の話ではないこと

 

考えていかなければいけないのは

貴方が人として生き直せるかということ

歪んだものを治していくこと

そう感じ

おそらくこれが

最後の最後だと思ったので

 

見世物の助けをすることを自覚した上で

行くことを決心してしまったのです

 

だからきっと

大勢いらっしゃる「真剣なファン」の方々とは

考え方が合わないのだと思います